K夫妻が沖縄旅行から帰ってきた。
3泊4日の旅行だったらしいが夫婦水入らずで楽しかったとのこと。私も久しぶりにお二人とお会いしてとても嬉しかった。
お土産もたくさんいただいた。
「海ブドウ」に「豚の顔の皮の燻製」、「ハブ酒」に「さんご礁で熟成させた泡盛」、琉球グラスまで・・・・・。
本当にありがとうございます!
・・・・・・・・・・・・・・・とここまでなら、楽しい話として丸く収まるのだが、私にとっては立ち直れないほどの「オチ」がある。
実はK氏とおそろいの琉球グラスをいただいたのだが、なんとK氏の目の前で粉々に割ってしまったのである。しかも一度も使ってないのに・・・・・。
「マスター、これおそろいのヤツ。店に置いといてよ。これで焼酎と泡盛飲もう。」
「ありがとうございます!早速この泡盛、いかれますか?」
「いいね。」
「じゃあ軽く濯ぎますね。」
ジャ~~~~~~~~~~。キュ。
ぽろっ・・。
ガッシャーーーン!!
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「あうあうあう・・・・す・・・すみませんKさん。」
「いいよ。しょうがないよ。俺は家のヤツまた持ってくるから。」
Kさんは笑いながら許してくれたが、カウンターの他のお客様の視線はとても冷たい。(あたりまえだ・・・・。)
穴があったら入りたいとはこのことである。
その日、カウンターのお客様たちの目を見られなかったことは言うまでもない。
Kさん本当にすみませんでした。
先日テイスティングの意味を述べたので、今日はついでにテイスティングのやり方(儀式)について述べたいと思う。
あらかじめ知っておいて欲しいが、あくまで「フォーマルなお店」できちんと実践すれば、それなりに「こやつできるな。」と思われる程度のことである。
なぜなら、ソムリエに「テイスティングをされますか?」と聞かれても、「けっこうです。お注ぎしてください。」と言ってしまえばそれでOKだからである。(理由については後述)
先日述べたように、テイスティングはホストがゲストのために行うことである。なので、ソムリエは誰がゲストで誰がホストかをお客様がご入店されたときから、いや、ご予約のときからずっと見ている。
ワインを選ぶときも、その大前提があるからホストにワインの注文を聞くし、当然選ばれたワインをテイスティングするときも、お客様が黙っていればホストのグラスにテイスティング用のワインを注ぐ。(例外としてお客様がテイスティングをする方をご指名されたときはその限りではない。もっとも、大体がNGの方をご指名されるのだが・・)
では自分がホストだった場合、ワインをどうやって選ぶのか・・・・・。また実際にワインが自分のグラスに注がれたらどうすればいいのか・・・?
一番簡単なのはソムリエに丸投げすることである。「おまかせします。」と言ってもらえれば、ソムリエはゲストの方に好みやこだわりなどをお聞きし、その日のコース料理に合わせたワインをチョイスしてくれるはずだ。
え?価格の問題はどうするのかって?
確かにソムリエにおまかせでは、いくらのワインを持ってこられるか気が気ではないだろう。しかし、実はここには約束事がある。ソムリエがおまかせといわれた場合は、ある一定の金額以上は持っていけないのだ。(暗黙の了解として。)・・・・・つまり、ワインの価格を割り出す方程式があるのである。
その方程式はこちら → 「料理の価格」×「人数」÷2
つまり、5000円のコースを3人で頼み、ワインをおまかせにした場合は・・・・
5000×3÷2=7500 となり、7500円前後のワインが妥当だということだ。だから大体8000円くらいまでのワインを出してくる可能性が高い。となる。(本当のところは責任を持てないが。少なくとも私はそうしている。)
そして、肝心のテイスティングだが、これも先述したように「けっこうです。(ゲストに)お注ぎしてください。」と言ってしまえば、普通に注いでくれる。そうなのである。テイスティングなどはやらなくてもよいのである。なぜなら、自分が「信頼している」ソムリエにワインを丸投げしたのである。信頼しているから、いちいちチェックなどしてしまうとスマートではなくなってしまうのである(笑)。
では、ワインリストなどで自分でワインを選んだ場合などはどうだろう。
前回も話したが、ソムリエがいるようなお店では、痛んだりコルク臭の出ているワインはまずでてこないはずである。(抜栓した時点で気付いて取り替えるため。)なので、テイスティングは前回述べたようにお客様の「格」にあっているかと「料理」にあっているかの2点に絞られる。
もしここで、ワインをよく知っている方なら私は何も言うことはない。
だが、大体の方はそんなものはわかりっこないのである。だってフランス人じゃないのだから。もしそれがわかってしまったら我々ソムリエなどこの世にいらなくなってしまうはずだ。
だから意味はともかくとして、あくまでもスムースに出来れば「こやつできるな・・」と思われる程度だと割り切って、テイスティングの作法・・・・・儀式か・・・・・を行うほうがよいと思う。
で、儀式であるが、まずグラスは必ず右手に持つ。
これはワインが万国共通の平和の象徴で、剣を持つ右手にワイングラスを持つことで、相手に敵意がないことを表しているのだそうだ。
そして香りをかいで、味わう。ソムリエにOKの意を伝える。(うなずくか、お願いしますと言うか、いずれにしてもこの程度)これでおしまい。非常に簡単だ。
ちなみに香りをかぐときぐるぐるぐるぐるグラスを回す方がいらっしゃるが、もし回す場合は時計と逆回り。つまり内巻きになるように回すこと。そうしないと、万が一グラスからこぼれた場合、他の方(ゲスト)にかかる確率が高くなるし、マナーとして。(まぁあまり回しすぎる姿はかっこよくないが・・・・。)
また、飲み込んだ後コメントを言わなくてはならないような印象を持っている方が非常に多いが、これは言わないほうがよい。コメントを述べるのはソムリエがコンクールなどでワインを分析するときに行うことであり、一般の方には不要のことなのだ。
逆に気をつけて欲しいのは、いかにスムースな動きでテイスティングを行うか。・・・である。
大体私で5秒から7秒くらいであろうか・・・。あまり時間をかけるのはスムースではないし、やはりあくまでも「儀式」なのだ。まあわざわざ練習ということもないだろうが・・・・・・・(笑)。
もし、どうしてもテイスティングを身につけたい方はお店まで。かっこいいテイスティング方法をレクチャーします。